アッパーはまだきれいなのに、靴底だけが割れたり、剥がれたり、ボロボロに崩れてしまう。
ニューバランスの修理相談では、このような状態の靴をお預かりすることが少なくありません。
靴底が大きく傷んでいても、アッパーや靴の内部が修理に耐えられる状態であれば、ソール全体を交換して再び履ける可能性があります。
この記事では、RADIAN名古屋店で実際にお預かりした574・576・992・996・997・998・1300・1400・1500・2040などの事例をもとに、ニューバランスのソール交換についてまとめます。
大きく雰囲気を変えるカスタムではなく、ニューバランスらしいランニングシューズ型の見た目を、なるべく残して修理したい方に向けた内容です。

ニューバランスのソールが傷む原因は一つではありません
ニューバランスのソール交換というと、加水分解によって靴底がボロボロに崩れた状態を想像する方が多いと思います。
実際に、RADIAN名古屋店でお預かりした1300・1400・1500・2040などには、ミッドソールが崩れたり、ソール周辺の部品が割れたりした事例がありました。
しかし、修理が必要になる原因は加水分解だけではありません。
- ミッドソールが割れたり、崩れたりしている
- かかと周辺のプラスチック部品が剥がれている
- 接着剤が劣化してソールが剥がれている
- アウトソールが硬くなり、ひび割れている
- かかとを中心に靴底全体がすり減っている
- 未使用に近い靴でも、保管中に素材が劣化している
見た目だけでは、まだ履けそうに見える場合もあります。
997の事例ではアッパーに大きな傷みがない一方、白いミッドソールは手でちぎれるほど劣化していました。
574の事例は、まだタグが付いた未使用に近い状態でしたが、ヒール周辺の部品や接着剤の劣化が進んでいました。
履いた回数が少ないからといって、ソール内部まで良い状態とは限らないのが難しいところです。

接着だけで直せる状態と、ソール交換が必要な状態
ソールの一部が剥がれただけで、素材そのものに強度が残っていれば、再接着や部分補修で対応できる場合があります。
一方、加水分解などによってミッドソール自体が崩れている場合は、接着剤を付けても劣化した素材ごと剥がれてしまいます。
997・998の事例でも、部分的な剥がれなら延命修理を検討できるものの、ソール自体が劣化していたため、全体交換が必要と判断しました。
996では加水分解よりも摩耗が目立ち、かかとには過去の継ぎ足し修理も確認できました。
かかとの部分修理で対応できる段階もありますが、今回はソール全体の摩耗が進んでいたため、靴底全体を交換しています。
同じ「ソールが傷んでいる」という相談でも、部分修理で済むか、全交換が必要かは、実際の状態によって変わります。
なるべく元の雰囲気を残すVibram 893C
RADIAN名古屋店で通常使用しているスニーカー修理用ソールは、Vibram 893Cです。
靴本体の下へ取り付ける一体型のソールで、ニューバランスのようなランニングシューズ型スニーカーと合わせやすい形状をしています。
メーカー純正ソールを取り寄せて、元とまったく同じ状態へ戻す修理ではありません。
それでも、ブーツ用ソールなどを使って構造を大きく変更するカスタムと比べると、スニーカーらしい軽快なシルエットを残しやすい修理方法です。
576・992・1300・1400・1500・2040など、異なるモデルへの施工実績があります。

ソールカラーは3色から選べます
Vibram 893Cは、現在次の3色を取り扱っています。
- ホワイト
- グレー
- ブラック
元の配色に近づけたい場合は、アッパーや元のソールの色に合わせて選びます。
たとえば992の事例では、グレーのソールを使用することで、元の落ち着いた配色を大きく崩さないように仕上げました。
白いソールを選ぶと軽快な印象になり、黒を選ぶと足元が引き締まります。
ただし、元のソールと色や形が完全に一致するわけではありません。修理後の印象は、使用するカラーやアッパーとの組み合わせによって変わります。
修理後の履き心地は純正と同じではありません
ソール交換によって再び履けるようになる一方で、修理前とまったく同じ靴に戻るわけではありません。
Vibram 893Cはニューバランスの純正ソールではないため、次のような変化があります。
- ソールの形や底面パターンが変わる
- 純正とはクッションの感触が異なる
- 靴底の高さや接地感が変わる場合がある
- モデル本来の機能や構造を完全には再現できない
特に、複数の素材やパーツによってクッション性や安定性を調整していたモデルでは、純正時の履き心地そのものを再現することはできません。
一方で、Vibram 893Cは比較的軽量でクッション性があり、靴底の広い範囲がラバーで地面に接する構造です。
純正のウレタン系ミッドソールとは構造が変わるため、加水分解によって同じように崩れる心配を減らせることも、この修理を選ぶメリットです。
どのニューバランスでも交換できるわけではありません
過去に施工実績のあるモデルであっても、すべて同じ状態ではありません。
ソール交換の可否は、モデル名だけではなく、次の点を確認して判断します。
- Vibram 893Cを取り付けられる靴底形状か
- アッパーとソールの接合部分に強度が残っているか
- 靴の内部やライニングまで大きく傷んでいないか
- ソールを取り外す作業に靴本体が耐えられるか
- 希望する仕上がりと修理後の見た目に大きなズレがないか
加水分解が進んだ靴では、外から見えない部分まで劣化していることがあります。
そのため、写真で概算をご案内できても、最終的な修理可否は実物を確認してからの判断になる場合があります。
Vibram 893C以外のソールを希望する場合
Vibramには、893C以外にも複数のスニーカー修理用ソールがあります。
ただし、RADIAN名古屋店で通常取り扱っているのはVibram 893Cです。
ほかの種類のVibramソールを希望される場合は、店頭で靴を確認したうえでの個別相談となります。
通常在庫ではないソールを取り寄せるため、追加料金と追加納期が発生します。
また、希望するソールと靴底の形状が合わない場合など、取り付けをお受けできないこともあります。
ニューバランスのソール交換費用と納期
- 通常使用するソール:Vibram 893C
- カラー:ホワイト・グレー・ブラック
- ソール交換費用:18,000円+消費税
- 通常納期:約1ヶ月
ご依頼が重なる繁忙期には、完成まで1.5〜2ヶ月ほどお待ちいただく場合があります。
アッパーや靴の内部に追加補修が必要な場合、またはVibram 893C以外のソールを取り寄せる場合は、追加料金と追加納期が発生します。
モデル別のソール交換事例
未使用に近くても劣化していたニューバランス574
まだタグが残る未使用に近い状態でしたが、ヒール周辺のプラスチック部品と接着剤の劣化が進んでいました。
かかとの摩耗から全交換したニューバランス996
加水分解ではなく、かかとを中心に靴底全体の摩耗が進んでいた事例です。過去に行われたかかとの継ぎ足し修理も確認できました。
見た目以上に内部が劣化していた997・998
アッパーはまだ履ける状態でも、ミッドソールやかかと周辺の部品が大きく劣化していました。接着ではなく全交換が必要になる状態の参考になります。
グレーのソールで仕上げたニューバランス992
加水分解した純正ソールを取り外し、グレーのVibram 893Cへ交換した事例です。ホワイト以外の仕上がりを検討する際の参考になります。
グレーのVibram 893Cを使ったニューバランス992はこちら
捨てる前に、靴底以外の状態も確認してみてください
ニューバランスの靴底が崩れてしまうと、「もう履けない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、アッパーや靴の内部に修理できるだけの強度が残っていれば、ソール交換によって再び履ける可能性があります。
反対に、見た目がきれいでも、ソール内部の劣化が進んでいる場合もあります。
接着で済む状態なのか、部分補修ができるのか、ソール全体を交換する必要があるのか。
ニューバランスの修理を検討されている方は、モデル名だけで判断せず、現在の靴の状態が分かる写真とあわせてご相談ください。
修理事例やカスタムの様子は、Instagram・YouTubeでも発信しています。
Instagram:@radian_nagoya
YouTube:名古屋のRADIAN
加水分解したソールの交換、費用と対応モデルはこちらにまとめています。
SOLE SWAP — VIBRAM 893Cスニーカーのソールスワップ
ビブラム社のスニーカー専用ソール「Vibram 893C」に履き替える方法です。元の雰囲気をなるべく残したまま、履き心地も損なわずに交換できます。ニューバランスを中心に承っています。
費用と対応モデルを見る → 写真を送るだけで対応可否と概算をお返しします。LINEで相談するこの一足、直せます。
修理の可否・費用・納期のご相談は無料です。
「これって直りますか?」だけでもお気軽にどうぞ。
靴修理RADIAN 名古屋店
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